土地の選び方
土地選びには色々な選び方や考え方がありますが、お客様の一般的な考え方と、私ども不動産業者の見方や考え方は異なる
場合があります。下記に紹介いたしますのはそのほんの一例ですが、土地選びの際に、多少なりとも参考にして頂ければ幸い
と思います。
- 【南道路編】
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一般的には南道路付けが良いとされますが、その理由には、@資産価値が北道路付けに比べてやや高い事、A家を建てた場合、
大きな窓や家の顔である玄関を南側に多く配置することができる為、非常に見栄えの良い家を建てられる事が挙げられます。
但し、非常に良い条件で住まい作りができるのは土地の面積が広い場合(道路と窓との距離が広く取れている場合)であって、
土地と建物との間に十分な空間を設けられない場合は注意が必要です。今日の土地価格の上昇により、後者のような条件となると、
道路に隣接する南向きの大きな窓から居室の内部が丸見えになってしまう事が多く、外からの視線をさえぎる為にレースのカーテンを
締め切るお住まいが多いのが現状です。
- 【北道路編】
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北側道路付けは一般的に不人気ですが、視点を変えて考えますと、都合の良い点が挙げられます。まず初めに挙げられるのは、
南側に玄関が無い為、リビング・ダイニング・客間等の各部屋が南側に位置する家作りが可能な点です。さらに、周囲に住宅が
隣接していても、建物の南側に庭を設置することで南向きの大きな窓からの日当たりを確保できますし、庭や各部屋への視線は
隣人のみに限定されるので、居住者のプライバシーが保護されます。道路からの見栄えを気にされる方がいらっしゃいますが、
北側には本来、大きな窓は必要としない事から、玄関と小窓等を組み合わせたデザインが好まれています。費用が多少余分に
掛かりますが、玄関周辺は、長い時間を共にするマイホームの顔ですから、デザイン性を重視し、プライバシー保護の機能を
兼ね備えた飽きのこない造りにされるお客様が多いです。
- 【東・西道路編】
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東・西道路付け土地は、玄関を東・西の道路側に造り、隣り合う和室等とリビングを引き戸で仕切るタイプの間取りにするのが
一般的です。この間取りの特徴は、仕切りを開放する事によって、普段あまり使わない客間等の和室がリビングの一部として
日頃から有効に使用できる事です。但し、親等との同居を考えた場合、和室を独立させるとリビングとの繋がりがなくなり、
空間が狭く感じます。その場合は設計士の方とよく御相談されることをお勧めいたします。また、このタイプの間取りは
1階廊下が長くなり採光の工夫が必要となります。
土地選びの4つのポイント
- 【将来性があること】
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購入対象の土地周辺が、都市計画等により将来発展する地域ですか。
- 【利便性が良いこと】
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駅、幼稚園、小学校、買い物、病院等が、近くにありますか。
- 【地形が良いこと】
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平坦地で四角形に略近い形が望ましいです。
敷地と道路に高低差がある場合、建物の基礎に余分な費用が掛かる場合があります。
高台の見晴らしの良い土地と言われた場合、土留等の擁壁工事等が必要になる場合がありますので、ご注意してください。
- 【環境が良いこと】
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街並みの緑が多く、公園等にも近く、精神面や健康面に良い住環境がありますか。
優先順位を持つこと
上記の色々な条件を全て満たす土地は、この世の中には存在いたしません。
ご自身やご家族の意見の中で優先順位をつけて、守るもの、譲歩できるもの、どちらでもいいもの、に分けて下さい。
そうすれば、ご家族の幸せを包む家に適した土地が見つかります。そして最後に、良い土地は、誰が見ても欲しくなる土地です。
条件に合う土地が見つかったら、他の人に先を越される前に早めの決断が必要となります。ご自身が選んだ土地は世の中に一つ
しかありません。その大切な土地を選ぶお手伝いをさせていただければ幸いに存じます。